中小企業の経営者にとって、「従業員の定着率を高めること」「優秀な人材を確保すること」は大きな課題です。近年では、福利厚生が充実している企業ほど採用競争力が高まり、地域密着型の企業でも人材獲得に大きく影響するようになりました。
その中でも特に注目されている制度が、中小企業退職金共済制度(中退共)です。
しかし、実際には次のような疑問や不安の声が多く聞かれます。
「中退共って実際どんな制度?」
「メリット・デメリットが知りたい」
「保険の退職金制度とはどう違うの?」
「うちの会社でも入れる?金額はいくら?」
「加入後のリスクは?」
この記事では、こうした疑問にすべてお答えしつつ、生命保険会社(エヌエヌ生命・アクサ生命・オリックス生命・FWD生命・チューリッヒ生命・メットライフ生命など)の企業向け退職金制度との違いについても詳しく解説します。
この記事でわかること
- 中退共(中小企業退職金共済)とは
- なぜ今、中退共が注目されているのか
- 中退共の仕組み
- 掛金と給付金(退職金)のルール
- 中退共のメリット
- 注意点
- 中退共と生命保険を活用した退職金制度の違い
- 中小企業で導入が増えている理由
- 中退共と民間保険、どちらがおすすめ?
- よくある質問
中退共(中小企業退職金共済)とは
中退共(中小企業退職金共済)は、中小企業の従業員のために国が運営する退職金制度です。
運営:独立行政法人 勤労者退職金共済機構(国の制度)
加入:中小企業・小規模事業者
給付:退職時に国から直接従業員に支給
掛金:企業が毎月負担
税制優遇:全額「損金」または「必要経費」
民間保険とは異なり、「社会保障に近い仕組み」といえます。
なぜ今、中退共が注目されているのか
中退共が注目される背景には、以下のような要因があります。
① 人材確保・採用力の強化
退職金制度があるだけで、求職者の企業への信頼度が大幅に上がります。
② 福利厚生の強化で従業員が定着
退職金制度は従業員満足度を大きく左右します。
③ 国からの掛金助成がある
新規加入企業は掛金の一部が「国の助成」で補填されます。
④ 小規模事業者が導入しやすい
掛金は月5,000円から選べるため負担が軽い。
⑤ 法改正で労働環境の整備が求められている
就業環境の改善や福利厚生の充実が企業に求められる流れ。
中退共は中小企業にとって経営戦略の一つとなりつつあります。
中退共の仕組み
制度の流れを簡単に説明すると…
企業が掛金を毎月支払う(5,000円〜)
国が管理・運用し、「退職金原資」として積み立て
従業員が退職した際、国から直接退職金が支給される
企業が積立や運用を行う必要はなく、手間が非常に少ないのが特徴です。
掛金と退職金(給付金)のルール
■掛金
5,000円〜30,000円まで16区分
企業が負担
税法上、全額損金扱い
■退職金(給付金)
勤続年数×掛金で決定
共済制度で一律に計算される
退職理由(自己都合・会社都合)で増減あり
長期になればなるほど給付額は大きくなる

アドバイザー 齊藤
保険代理店として表彰歴がある保険コンサルタント
👉ワンポイント説明
中退共は加入のメリットは大きいですが、どのような退職の仕方でも支払われる、掛け金の減額ができないなど、加入前によくご確認ください。
中退共のメリット
① 税制優遇(全額損金)
企業負担の掛金はすべて損金扱い。
中小企業にとって“節税効果のある福利厚生”です。
② 退職金制度を簡単に導入できる
企業独自で退職金規程を作らずに済む。
③ 管理不要
従業員ごとの管理は国が行うため、会社の事務負担が少ない。
④ 国の掛金助成あり
新規加入企業は、最大3年間の助成を受けられる。
⑤ 社員の安心・定着につながる
退職金制度を持つ企業は信頼度が高い。
⑥ 小規模企業でも導入しやすい
掛金が低く設定されており、負担が少ない。
中退共の注意点
① 掛金の減額・停止に制限
原則として掛金を減らすことができない。
資金繰りが悪化した時に負担が続く可能性がある。
② 運用成果による増加は期待できない
民間保険のような予定利率で増える仕組みではない。
③ 従業員に支払われる給付額は一定
企業の独自制度のように柔軟に支給額を調整できない。
④ 中退共だけでは役職者・幹部の退職金が不足しがち
管理職向けの別制度が必要な企業も多い。
中退共と生命保険を活用した退職金制度の違い
保険代理店として、中退共と比較したいのが、生命保険を活用した企業型退職金制度(福利厚生プラン)です。
取り扱い保険会社:
エヌエヌ生命、FWD生命、アクサ生命、オリックス生命、メットライフ生命、チューリッヒ生命ほか
比較表
| 項目 | 中退共 | 生命保険を利用した退職金制度 |
|---|---|---|
| 運営 | 国の制度 | 民間保険会社 |
| 積立方法 | 毎月固定 | 月払・年払・一時払いなど柔軟 |
| カスタマイズ | 不可 | 役職ごとに設定可能 |
| 運用効率 | 一定 | 予定利率により増える商品あり |
| 税制優遇 | あり(掛金全額損金) | 契約によっては損金扱い可能 |
| 対象者 | 全従業員 | 役員・幹部のみも可 |
| 管理負担 | 少ない | やや必要 |
中小企業で導入が増えている理由
製造業
運送業
建設業
介護・福祉
小売業
など、従業員規模が小〜中規模の企業が多く、採用・定着の強化が優先課題になりやすいです。
福利厚生として「退職金制度」のニーズが高く、
小規模でも導入しやすい「中退共」
役職者向けの「保険型退職金」
この2本立てが非常に人気です。
中退共と民間保険、どちらがおすすめ?
中退共が向いている企業
低コストで退職金制度を作りたい
従業員の出入りが多い
制度を簡素化したい
事務負担を増やしたくない
保険型退職金が向いている企業
幹部・役員の退職金を手厚くしたい
積立金の増加を期待したい
柔軟に退職金制度を設計したい
中退共だけでは不足する分を補いたい
実際は、中退共+保険の併用が最もバランスが良いケースが多いです。
よくある質問
パートやアルバイトでも加入できますか?
週の所定労働時間により加入可能です。
中退共だけで退職金制度は十分ですか?
一般従業員には十分ですが、役職者には別途プランが必要なケースがあります。
国の助成はどれくらい?
最長3年間、最大月額6,000円まで助成されます。
掛金はいくらがおすすめ?
業種・退職金規模により変動するため、無料診断をおすすめします。

アドバイザー 齊藤
保険代理店として表彰歴がある
保険コンサルタント
👉ワンポイント説明
中退共は従業員向けの制度なので、企業の役員向けには補償を兼ね備えた資産形成ができる保険の加入をおすすめします。
まとめ
中退共は、「すぐ導入できる便利な制度」ですが、企業の規模・業種・従業員構成により、最適な掛金設定や併用すべき保険が大きく変わります。
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